小池です、
楽観主義者(オプティミスト)は仕事でもスポーツでも優れた成績を上げ、健康状態も良く長生きする。選挙でも当選しやすい。何より人生が楽しい。
悲観主義者(ペシミスト)は無力感に陥りやすく、うつ病になりやすい。仕事やスポーツも能力以下の成績しか上げられず、人生がつまらない。順調な時でさえ、不安に苛まれる。
これはうつ病の世界的権威であり、数十年以上研究してきたマーティン・セリグマンの研究からも、明らかになっています。
しかも多くの人が悲観主義となっていて、うつ病は増加の一方。もちろん私自身にも心当たりがあります。
確かに全く同じ状況だとしても、それほどダメージを追わない人もいます。一方、すごく傷つき、自分を責めてしまい、しばらく立ち直れない人もいますよね。
しかし、あなたが悲観主義者(ペシミスト)だとしても、楽観主義を身に付けることができます。一瞬で簡単にとは言いませんが、練習・訓練でできるのです。「考え方の習慣」の積み重ねですから。
この記事では、セリグマン氏の著書「オプティミストはなぜ成功するか」などを参考として引用しながら、楽観主義と悲観主義の違いや、考え方のコツを少々、紹介していきます。(悲観主義者かな、と感じる方は、この本を読んでおくことをお勧めしますよ)
もくじ
楽観主義と悲観主義の違い3つ
良い出来事・悪い出来事への自己説明の違が顕著です。ここでは具体例を上げながら、3つのパターンで解説します。普段あなたがしている自己説明と照らし合わせてみてくださいね。
①永続性
①良い出来事があったとき、楽観主義者は永続的に説明し、悲観主義者は一時的な説明をします。悪い出来事では逆で、楽観主義者は一時的な説明で、悲観主義者は永続的な説明をします。
良い出来事の時
楽観主義者は「私はいつも運がいい」「私にもともと才能があるから」「対戦相手はもともと才能がないのだ」と説明します。
一方悲観主義者は「今日はたまたまついていた」「今回良かったのはしっかり努力したからだ」「対戦相手はちょうど疲れていただけだ」と説明します。
違いがわかるでしょうか?
楽観主義者の説明は永続的ですが、悲観主義者の説明は一時的です。
悪い出来事の場合
楽観主義者「私は今は疲れているだけだ」「あいつは今は機嫌が悪い」「外食しすぎてしまうからダイエットはうまくいかないだけだ」
悲観主義者「私はもうダメだ、立ち直れない」「あいつは嫌なやつだ」「ダイエットは私は無理だ」
楽観主義者の説明は、良い出来事へは永続的で、悪い出来事には一時的です。なので良いことはこれからも続くし、悪いこともたまたま一時的にすぎない、と自己説明をします。当然悲観主義者は真逆です。
このような考え方の違いが、モチベーションや意欲、次の行動へ大きく違ってくるのはいうまでもないでしょう。
②普遍性
普遍的か特定的かの違い。
楽観主義者は良い出来事には普遍的・悪い出来事には特定的です。悲観主義者は逆です。
楽観主義者の自己説明
良い出来事「私は勉強が得意だ」「私は人々から愛されている」
悪い出来事「小池先生は不公平だ」「あいつは不愉快なやつだ」「この本では役に立たない」
悲観主義者の自己説明
良い出来事「私は数学は得意だ」「私はあの人からは愛されている」
悪い出来事「先生は皆不公平だ」「不愉快だ」「本など役に立たない」
③自責度
外向的か内向的かの違い。
楽観主義者は良い出来事に内向的、悪い出来事に外交的。
悲観主義者は逆。
楽観主義者の自己説明
良い出来事「私は幸運を逃さない」「私の技が優れていたから勝てた」
悪い出来事「私はたまたま運がなかっただけだ」「私は不遇な環境で育ったので、時々不安になるのも仕方ない」
悲観主義者の自己説明
良い出来事「私は今回、偶然運が良かっただけだ」「チームメイトに助けられたから勝てた」
悪い出来事「私には運がない」「私は不安定な人間だ」
少々難しかったかもしれませんが、簡単に言えば、自分への説明の違いです。
楽観主義者は、良い出来事には
これからも続くし、私に本質的に力があるからだし、私はそもそも幸運を逃さない、、、という感じで考え、自己説明をしています。
悪い出来事には、たまたまであり、ずっとは続かない。私のせいでもない。そんな風に説明します。
逆に悲観主義者は、良い出来事に
今回はたまたまだし、私に力があったわけではない。
悪い出来事には
ずっとそうだろうし、どうにもならない。私に能力や運がない、などと考えがちです。
冷静に考えると怖いです。だって悲観主義で考えてしまうと、どんなに努力しても、たとえ良い成果を出しても、人から認められても、、、喜びも満足もないのですから。
なので能力以下の成果しか出せなくなったり、うつ病になったりしてしまうのです。
とは言え、無責任では?
セリグマン氏も書いてますが、
他人に責任をなすりつけるのではありません。わがままになるのでも、うぬぼれ屋になるのでもありません。
しかし、うつ病の人(必要以上に責任を背負い込んでしまう)はすぐ取り組むべきです。
また、挫折を味わった時、嫌な出来事が会った時に、元気の出る考え方を身につける方法を身につけることが大事です。
楽観主義になるための具体的なやり方
正式にしっかりやってくのはセリグマン氏の「オプティミストはなぜ成功するか」に記載されてますので、読んでみてください。ただここでは「こういう風に考えればいいんだ」ということを少々説明します。普段のあなたの説明スタイルと照らし合わせ、修正してみてください。
その1 思い込みの真実性を否定
悪いことが起きた時、事実以上に過剰に悲観的に考えがちです。しかし追求していくと、結構いい加減な根拠で事実以上に大きくしてしまってることがあります。
例えばダイエットのため、1週間食事に気をつけ、運動をしてきたとしましょう。しかし今日は食事会でたくさんの料理とお酒を摂ってしまった。
その時悲観主義者は「私は意志薄弱だ、ダイエットは決してできない」と考えてしまうでしょう。
しかし、1週間はしっかりやってきてるのだし、誰でも徹底した食事と運動をずっと続けられることはありません。全くもって意志薄弱でもないし、ダイエットができないわけでもありません。
(余談にはなりますが、私が成功したお勧めダイエット法は、1週間のうち数回は、あえてカロリー無視で好きなものを好きなだけ食べることです。誰でも、ずっときついことを続けるのは無理です。)
その2 他の原因・理由を考える
悪い出来事は一つだけの原因や理由ではなく、複合的なものです。決してあなただけが悪いとか、今後も続く、というのではありません。特に、あなたの責任ではないこと、今回だけの特定的なこと、今後の行動次第で変えられることの3つを考えるといいです。
例えば先ほどのダイエットの例で言えば、
・一回くらい暴飲暴食しても、翌日節制すれば大丈夫
・友達が是非、と誘うから仕方なかった
・どうせなら楽しんだ方がトクだと思った
といった感じで考えればいいでしょう。
落合監督も意図的に楽観主義な発言をしていた?
野球の話になりますが、元中日ドラゴンズの落合博満監督は、意図的に楽観主義的な発言をしてたと思われます。例えば名手・英智選手が凡エラーをしてしまったことをマスコミに聞かれた時、「あいつが取れなきゃ誰も取れないよ。よほど難しい打球だったんだろう」と発言しています。(細かい内容は違うかもしれませんが、大筋はそんな感じです)
あるいは完封されても「今日の相手投手の出来では打てないよ」とかね。決してドラゴンズに力がないとか、誰が悪いとかは言わなかったです。
まあ退団後は少し違ったかもしれませんが笑
まとめ
うつ病の人や、悲観主義者は楽観主義を身につけることで、仕事も健康も、人生もうまくいく。
責任逃れや、わがままになることではない。良い思考法を身につけ、人生をよくすることが目的。
参考書籍2冊ほど